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12. レジストレーション [ニューヨーク州立大学]

いよいよ大学の授業が始まる時期になってきました。ニューヨークに到着し、予期もしなかったアフリカンアメリカンの家庭にホームステイをさせられ、一人でこれからの生活に必要な準備をしてきましたが、いよいよ本来の目的である大学での勉強がはじまるのでした。

私の入学した大学はSUNY ( State University of New York ) システムというプログラムに加盟しているので、州内に50校ほどあるニューヨーク州立大学の各校と同じように学校運営が行われています。アメリカの大学の学期制は1年を3つにわける「セメスター」と4つにわける「クォーター」がありますが、SUNYシステムはセメスターでした。そして授業料は、12単位まで州の住人は2000ドル、州外の生徒は4000ドル程度です。

学期が始まるの前には、セメスター毎に自分が受ける授業を選択し学校に登録する必要があります。これがレジストレーションです。大学は、これからはじまるセメスターで開かれる講座一覧を生徒に配布します。生徒はこの一覧と各授業の解説と教授の名前を見ながら、自分の授業を登録するのです。人気のある講座は、倍率も高いので、早めにレジストレーションを行わなければなりません。

私の目標はニューヨーク州立大学を卒業することではなく、ここをステップとしてもっとレベルの高い大学へトランスファーすることです。だから、ここでなんとかCを取って卒業出来ればOKというわけではないのです。日本でドルトンスクールの先生に指導された通りニューヨーク州立大の校長先生の推薦を貰わなくてはならないという目的があります。そのためには、この大学で取得する授業の成績の平均をA-以上にすることが必要になります。

私は、初めての学期ということもあり無理をせずまずは12単位(4講座)の取得をしようと決めました。語学が完璧ではない状況で、いい成績を取るためには得意科目から攻めなくてはなりません。そこでまずはMath101、Biology 101、Computer 101、ちょっとリスキーなBusiness101を選びました。そして語学学校2時間を受講することに。数学は英語がわからなくても数式を解けばいい。生物はちょっと大変そうだが体の部位の名前や生物の基本的知識を英語で覚えるのは面白そうだ。コンピュータはきっとこれから必要になるだろう(当時はWindowsもなくDOSのプログラミングを勉強した)。語学学校は受けないといけないので仕方がない。あと、体育を1単位とった。週に1時間テニスをすればよい。これでちょうど12単位となる。

SUNYの場合、自分の学部は大まかに決めておくのですが、学位取得に必要な講座が決まっているのでそれを自由に選択すればよいシステムでした。例えば、頑張って1セメスターで40単位とって早く卒業することも可能です。逆に1セメスター3単位(パートタイム)とり、10年くらいかけて卒業する人もいます。公立大学なので、時間と予算によって様々な機会を生徒に与えてくれるのです。だから途中で学部を変更することも可能です。私はビジネス学部を専攻し、最終的にはビジネスの学位を取得したいと考えていたのですが、今の時点で絞り込むことはせず別の学部でも必要になる講座を取ることにしました。これらをリベラルアーツ(必修科目)のクラスと呼びます。当然リベラルアーツより専門科目の方が難しい内容になるため、ほとんどの生徒は初めの1年はまずリベラルアーツをとるようです。

選んだ講座は、電話でレジストレーションをします。これが結構厄介でした。英語で受けたい講座の番号を聞かれそれをプッシュホンで押して行くスタイルです。電話で英語が聞き辛いのでちゃんと登録されているのかが不安でした。今ならネットでちょいちょいと済むことですが、これがまだインターネットが普及する前の最新システムでした。

さて、いよいよはじまる講義はどんなことになるのやら....

88/01/14
2017.01.10 Rev.


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