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13. 自動車免許(ニューヨーク州) [アメリカ生活情報]

ニューヨークの片田舎での生活にも慣れてきて、学校がはじまるまでにしなければならないことがいくつかありました。ひとつは、大学の学力試験。この試験で正規の学生になれるのか語学学校の生徒になるのかがきまることになっていました。もうひとつは車の免許取得です。やはりアメリカの生活には車が不可欠で、買い物ひとつとってもとても不便でしたし、1時間に1本のバスもかなりいい加減な運行スケジュールだったので、早急に免許を取る必要がありました。

ニューヨークで車の免許を取得するには、まずドライビングスクールで講習を受けなければいけませんでした。4時間程、州の認可を受けた自動車学校で講義を受けるのですが、どこで受けるのかわからず途方に暮れました。ちょうど、日本から持ってきていた「ニューヨーク便利帳」を開いたらマンハッタンに日本人向けの自動車学校があるのを見つけることができました。早速問い合わせてみると、数十ドルで講義を受けることが可能だということがわかりました。ニューヨークに来てから、マンハッタンをじっくり見ていなかった私は、早速申し込みを電話で行い、2月11日(土曜)のクラスを予約しました。そして前日の金曜日にバスでマンハッタンに向かいました。金曜日はマンハッタンを観光し、翌日授業を受けるというスケジュールです。自動車学校はバスが到着する42Streetのポート・オーソリティ・バス・ターミナルから数ブロック南に下がったところにありました。

なかなか寂しいところで驚きましたが、ビルの中には日本人の先生と数名の日本人受講者がいました。講義はとても簡単なもので、アメリカでの運転の注意点や筆記テストの受け方などを的確に教えてもらいました。アメリカでの運転はマンハッタン内でない限りかなり簡単そうでした。ただ、筆記テストをパスした後は仮免許を貰い、自分で車を運転して行って路上試験を受けなければならないことがわかりました。そうはいっても車は持っていないし、免許がないのに車を購入することは出来ないという矛盾に陥り、策を考えなければならなくなりました。

講義が終了し終了証書を受け取ると、学校は、筆記試験のサンプルをくれました。実はこれは試験にでる問題と殆ど同じであることがあとからわかりました。次のステップは、住んでいる町の近くにある免許センターに行き筆記試験を受けます。

翌週、私は受講修了証書を持って免許センターに向かいました。免許センターは地元の人から「モータービークル」と呼ばれていました。場所はウェストハベストロー。学校で知り合った日本人の先輩に車で送ってもらいましたが、あまり治安の良いところではなさそうでした。そこで筆記試験を受け、満点でパスすることができました。合格と同時に仮免許を貰いました。

早速、レンタカー屋さんに行って仮免許を提出して車を借りようと思ったら、貸してくれませんでした。今考えるとあたりまえです。仮免許で車を貸す訳がないのです。でも「モータービークル」のスタッフは仮免で借りれるといい加減な発言をしたので、それを真に受けてレンタカー会社まで行ってしまったのです。

私は、自分の家に戻りニューヨーク便利帳を広げました。そこには、路上講習を行っている日本人の先生がいることが記されていました。すぐに電話すると、1時間20ドルで車の路上講習から路上テストまで面倒を見てくれることがわかりました。その場でお願いし、結局5時間程運転を教えてもらいました。

日本人の先生はとても穏やかな男性で、左ハンドルの運転のこつ、縦列駐車、3ポイントターンなどを論理的に説明してくれました。昼時には弁当を持ってきてくれたりして、当時毎日英語を使わなければならなかった私にとって精神的に助けられたのを覚えています。

ドライビングの路上テストを受けたのは、ニューヨークに来てから1ヶ月ちょっと過ぎた頃です。当日家まで迎えにきてもらい、先生とサファンの住宅街に向かいました。車は先生のもので、練習に使った車でした。

テストは、助手席に試験官が乗り込み、運転を指示します。時間にして10分程度で終了するのですが、テスト中はかなり緊張しました。私は一発で合格し、やっと正式な免許を取得することができるようになったのです。
ただ、みているとこんな簡単なテストにも関わらず、アメリカ人は結構不合格になっていました。殆どの人がアクセルを踏むと走る、くらいの知識でテストを受けているのです。こんな人が日本に来たら絶対運転できないなあと思いました。

その後、学校がない平日に私はハベストローの「モータービークル」に出向き、正式な免許証を取得する手続きを行いました。ここまでで使った金額は300ドルくらいです。

1週間後には、待ちに待った写真入りの免許証が送られてきました。アメリカではいろいろな場所で免許証の提示が求められます。ビールを買うにも、店に入るときにも免許証が必要です。免許が手に入ったこの日が、私にとってのアメリカ第1日なのかもしれないです。


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