SSブログ

33. 一時帰国 [ニューヨーク州立大学]

1380892.jpg

ニューヨークに到着してから1年を過ごし、来た頃と同じ冬になりました。
予想していたよりも遥かに美しい春、日差しの強い夏、紅葉の深い秋を経験し、ニューヨークの自然の素晴らしさを知ることが出来ました。そして、アメリカ生活も来た当初は大変でしたが、1年経過すると安定しニューヨーク州立大学の授業もなんとかついて行けるようになりました。
そして、住居は紆余曲折ありながら、一人暮らしをはじめ、車も購入したので、とても楽しいニューヨーク留学生活となってきたのです。

ここまで辿り着けば、とりあえず留学はなんとかなりそうだと思えました。あとは、がんばって勉強して早く有名大学にトランスファーすることです。夏休みは、半分を授業に割り当て、予定の単位を取得できていたので、冬は休みをとって日本に一時帰国してみようかと思いました。

両親に提案したところ、了承を得たので早速チケットを入手しました。アメリカでは帰国便のチケットを日本よりも安く入手できる方法がありました。日本人向けテレビでは、さかんに帰国便のCMを放送していました。そこで、HISニューヨークという旅行代理店にお願いしてチケットを格安で購入しました。HISは、その後日本に進出してメジャーになった旅行代理店です。価格は1000ドル程度でした。航空会社はJALです。来るときは高くて購入できなかった日系航空会社です。これは嬉しかったです。

12月、3回目のセメスターを無事終了し成績を確認すると、直ぐ準備を始めました。来たときはスーツケース一個だったのですが、いろいろと買い物をして荷物が増えたことを実感しました。

12月20日。空港までは自分の車で向かい、車は父の会社のニューヨーク支社の方の家において貰うことになりました。空港では、JALのカウンターに向かいます。
ニューヨークに向かったときは、成田空港で出国手続きをしたときから海外に出てしまったという寂しさがありました。JFKに到着した時はとても寒く、遠くに来てしまったなあと思いました。
帰国便はどんな感じかというと、不思議なことに帰りのJALのエコノミーカウンターで日本人スタッフに対応された時、その瞬間から日本を感じました。まだニューヨークなのに日本にいるような心地よさがそこにはありました。
スーツケースを預け、出国ゲートを通りゲートへ向かいます。ここのフードコートには日本食のレストランまであります。周りは日本人観光客がたくさんいて日本語が飛び交っています。ニューヨークにもYaohan以外にこんなに日本を感じる場所があるんだなあと驚いてしまいました。
JALの機内は「和」のおもてなしです。当時はビジネスクラスに寿司カウンターがあり、サービスの凄さに驚きました。私はエコノミークラスでしたが十分に贅沢な雰囲気を満喫しました。

成田空港には高校時代の友人が買ったばかりの車(86)で迎えに来てくれていました。とても嬉しかったです。そして埼玉県にある自宅まで直行です。車に乗る前にしたことは、缶コーヒーを購入です。アメリカには缶入り飲料の文化がないので、あの日本独特の暖かい缶コーヒーを飲みたかったのです。今ではまずくて絶対に購入しない缶コーヒーですが、当時はあの味も日本を感じる重要アイテムだったのです。
車の中では、1年間アメリカで体験した様々なことを話しました。友達はよく理解できていないようでした。日本の大学に入っていれば苦労することのなかったはずなのに何でわざわざ辛い思いをしているんだろうと彼は思っていたようです。逆に日本の大学生活の殆どはバイトで、バイトで知り合った友人の話をされ驚きました。勉強は殆どしないようで、バイトでお金を稼いで遊ぶのが日本の大学生の標準的な生活なんだと聞かされました。そういう社会勉強ができるのは羨ましいですし、それでも大学を4年で卒業できる日本のシステムが不思議でもありました。日本を出てたった1年でこんなにも異なる環境で過ごすことになった高校の同級生との距離感を感じることになったのにも、ある思いがありました。

実家では、母親が豪華な食事を用意して待っていてくれました。いつも暖かく迎え入れてくれる家族のありがたさをこのとき初めて感じました。いままで一緒に住んでいるとこの暖かさは普通のことであまり気にしませんでしたが、1年間アメリカで生活を経験してきた私には、家族が輝いて見えました。

夜は、遅くまで1年間の話をして熟睡しました。

ニューヨークへ戻るのは1月20日です。3週間日本に滞在し年越しもできるのです。
外は寒いですが、家族、友人ととても暖かい時間を過ごすことができました。
コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

コメント 1

不倫

はじめまして☆
素敵なサイトですね^^応援してますよ♪

by 不倫 (2010-05-08 11:18) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。